介護施設にいても恋はする
母は最期の2年ほどを介護施設のお世話になりました
クリスマスイブの夜中
ドン!大きな音がしたので飛んで行って見ると
冷蔵庫の前で母がバタッと前に倒れていました
どうやら何かを食べるつもりだったようです
大腿骨骨折で入院
手術はお医者さんのお正月休みと
手術待ちの患者さんもおられたことから
年明けになってしまい
骨折したままのお正月になってしまい痛そうで
気の毒でしたね
この頃の母は足元がおぼつかなくなっていて
「一人で歩くのは危ないから必ず言ってよ!」
ということを言い聞かせていましたが
本人は「そんなことはない!ちゃんと歩ける!」と言うし
あまり言うと怒るし、難しいな~!と思っていました
目を離すと危ないな!と一緒の部屋で寝ることもしてみましたが
2~3日で私が眠れなくてフラフラになり無理になりました
「ライトは消したらイヤだ!」
「テレビは大音量でないとよく聞こえない」と言うのです
というわけで元通り、別の部屋で寝ることになりました
夜中に何回か見に行くことになり
同じ事じゃん!です
手術も無事に済みリハビリをして
「歩くことができるようになったら退院ですよ」となったのですが
思うようにリハビリができません
リハビリは物凄く痛いらしいから嫌がる!
ほとんどやらない!
リハビリしなければ歩けないということを納得できない!
何度か色々な病気(骨折も2回あり)などで入院してきましたが
入院するたびに認知症は進み体力は落ちていっています
リハビリもできなくなっていきます
退院しないといけない日が近づいてきたころ
介護施設を勧められ施設を探して入居することが決まりました
この施設入居については迷いもしました
施設でも最初は嫌がって「
家に帰る!」と言っていたようです
これを書きながらも、また心が痛んできます
そのうちにあきらめたんでしょうね!
家ではお友だちもいなかったので
お友だちもでき楽しいこともできてきていました
そのうちに母が
「わたしね!レストランに誘われたんよ!」
「車で行こうと言われたんよ!」
と嬉しそうに話します
まるで少女のようです
私は「よかったやない!連れていってもらい!」と話を合わせていました
母のいる階は認知症の人がいる階で
もちろん出ることもできないし
歩行器に座っているの人たちなのです
でも、すぐに忘れてしまうのだけど
その時、その時を楽しく過ごしてくれれば
嬉しいと思っていました
そういう話を母から聞いていると
母と同室のおばあさんが
「そういうことはさせません!」
「私が見張っていますから!」と
私に安心するように言ってきてくれます
もちろん母と同じ階に入っているのですから
こちらも認知症ということですが
母は女学校のころ寮に入っていたので
施設を自分が入っていた女子寮だと思い込んでいました
だったら、男の人はいないはずなんですが!
その辺のことは支離滅裂
でも、そのことを話す時の母はとても嬉しそうでした